2019年10月12日

ドイツの介護保険が部分保険といわれていることはご存知でしょうか。プライベート保険連盟(PKV)の介護データバンクの分析によれば、介護施設にかかる費用と介護保険からの支給額の差額(=自己負担額)は昨年比115ユーロ増し、連邦平均で1,928ユーロになりました(下記図参照)。地域格差は大きく、全国で一番自己負担額が多いのはノルトライン=ヴェストファーレン州の2,406ユーロ、次いでザールラント州の2,301ユーロ、バーデン=ヴュルテムベルク州の2,250ユーロです。一番低いのは旧東独地域のメックレンブルク=フォアポマン州(1,346ユーロ)やザクセン州(1,350ユーロ)です。介護にかかる金額は介護保険法の改正により、介護度に関わりなく、施設ごとに統一した金額となりました。いわゆるEEEとよばれるものです。これに居住費、食費、設備投資費を足した金額が、自己負担額となります(下記グラフ参照)。介護付加保険Pflegezusatzversicherungを早期に契約し、必要な場合に備えてお金を積み立てておくという手もあります。現実には、施設入所者の3人に1人は自己負担分を自力で賄えず、社会扶助として自治体に不足分の支給を受けているという数字もあります。施設入所に代わるものとして、できるだけ長い間在宅で介護を受ける、あるいは小規模なグループホームを選択肢として検討することも可能です。自分の住んでいる場所にどのようなサービスがあるか、元気な内に調べておくなど、積極的に老後の人生設計をしませんか。

(参考:https://www.pkv.de/presse/meldungen/pflegeluecke/

 

 

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