鍼灸のすゝめ
好奇心が健康の鍵になる
好奇心が健康の鍵になる
先日は春分の日を迎え、サマータイムも始まりましたね🌸 今の時期は昼と夜の長さがほぼ同じになる節目であり、東洋医学では「陰と陽のバランスが整う大切な時期」と考えられています。このような季節の変わり目には、特別な治療だけでなく、日々の暮らしの中で心身を整える「養生」を意識することが大切です。
今回はそんな養生の考え方や意識についてお伝えします。
まず東洋医学では、健康は「気・血・水」の巡りによって保たれると考えます。特に「気」は、生命活動を支える大切なエネルギーです。この「気」が弱り、エネルギーの巡りが滞ると、いわゆる無気力のような状態になります。
年齢を重ねるにつれ、生活や経験が豊かになる一方で、新しいことに触れる機会が少なくなり、心の動きが穏やかになっていくことがあります。しかし近年の研究では「好奇心を持つこと」が健康にとって重要であることが分かってきています。新しいことに興味を持ち、行動することは、この「気」の流れを促し、認知症を予防して、心と体の活力を高めるということです。

好奇心を保つためには、日常の中に「自分から関わる楽しみ」を持つことが効果的です!
たとえば、
- 音楽を聴くだけでなく楽器を演奏してみる
- スポーツを観るだけでなく体を動かしてみる
- 新しいコミュニティに参加してみる
- 料理などで新しいメニューを試してみるなど、、、
また、健康には「動」と「静」のバランスも大切です。集中した後には、散歩や入浴などで心身をゆるめる時間を意識的に作ることが、自然なリズムを整えます。特に散歩は、外の空気に触れながら無理なく体を動かすことができ、「気の巡り」を整えるおすすめの養生法です。
もし最近、あまり好奇心が湧かないと感じる場合でも、無理をする必要はありません。短い散歩や読書、軽い体操など、小さな一歩を積み重ねることが、やがて心と体に新しい動きをもたらします。
好奇心を持ち、新しいことに触れ、適度に体を動かし、しっかり休む。こうした自然な生活のリズムこそが、心と体を健やかに保つための大切な養生です。
原島慈郎(はらしま・じろう)
日本で10年間鍼灸師として大学病院のペインクリニック科や脳神経内病院、 婦人科疾患専門の鍼灸治療院などで勤務。2022年にベルリンに移住。Heilpraktikerの勉強を始め、2025年にドイツ鍼灸師資格取得。施術の傍ら、デーヤックのニュースレターでコラム「鍼灸のすゝめ」執筆や講演活動を行う。
お問い合わせはこちらから:hari.jiro.t@gmail.com
