鍼灸のすゝめ

足がつる人のセルフケア

原島慈郎(はらしま・じろう)

朝方などに足先やふくらはぎがつって目が覚める経験をされたことがある方は多いと思います。手や指がつる方もいますが、今回は特に多いふくらはぎと土踏まずがつってしまう方に向けてセルフケア法をご紹介します。

まず足がつる原因は、

• 筋肉の疲労

• 食生活の問題(水分やミネラル不足)

• 普段運動をする習慣がない

などです。つまり、筋肉量が少なかったり、硬い筋肉になっていることにより血液が末端まで行き届いていない状態が 1 番の原因と考えられます。

予防法として、以下の 3 つをおすすめします。

①  こまめな水分、ミネラルの補給

②  ストレッチやマッサージ

③  足を冷やさないようにする

具体的には、

① 1 日 1.5 リットルの水分(アルコールやカフェインは除く)を意識してこまめに摂りましょう。

② 予防として寝る前に足三里というすねにあるツボを痛気持ち良い強さで 10 秒押してください。この足三里は、以前にも足の疲労を取るツボとしてご紹介したところです。また、足がつってしまった場合は画像のストレッチを行ってください。体がかたくて、足に手が届かないという方はタオルを足にかけて引っ張ってください。

ミネラル(カルシウムやマグネシウム)を多く含む食品は海藻類、大豆製品、ナッツ類、乳製品、

小魚などです。漢方薬ではツムラの 68 番、芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)が効果的です。

③ 夏でも体を冷やさないことを心がけて、特に足首周りは寝ているときも緩めのレッグォーマーを履くことをおすすめします。お風呂にゆっくり浸かって足を温めてください。(足湯でも可)

足がつってしまう方、こむら返りが起きやすいという方は、以上のことを参考にしてみてください!


原島慈郎(はらしま・じろう)

日本で10年間鍼灸師として大学病院のペインクリニック科や脳神経内病院、 婦人科疾患専門の鍼灸治療院などで勤務。2022年にベルリンに移住。Heilpraktikerの勉強を始め、2025年にドイツ鍼灸師資格取得。施術の傍ら、デーヤックのニュースレターでコラム「鍼灸のすゝめ」執筆や講演活動を行う。

お問い合わせはこちらから:hari.jiro.t@gmail.com

原島慈郎