認知症への理解を深める
⑥「世界アルツハイマーデー」
世界アルツハイマーデーは、毎年9月21日に世界中で認知症への理解を深める日です。今年のモットーは「Demenz – (k)eine Frage des Alters」。
「認知症は高齢者だけの病気だ」という偏見はまだまだあります。認知症を発症する人の多くは65歳以上ですが、実際には若い世代で発症することもあります。また、認知症の本人を支えるパートナーや子ども、孫、さらには職場の同僚や近隣住民など、認知症は世代を超えてあらゆる人々に関わってくる問題です。つまり、認知症に「年齢の境界線」はありません。
私たちは日常生活のあらゆる場面で、認知症というテーマに直面することがあります。しかも、認知症は一見しただけでは分からないことがほとんどです。若くして発症した人、すでに現役を退いた高齢の人、はっきりと話し快活に見える人、あるいは孤独を抱えている人など、その生き方や状況は実に多様です。中には、まだ未成年の子どもを育てている人や、自身の親の介護をしながら病気と向き合っている人もいます。こうした多様な現実に対し、私たち社会はどう向き合うべきでしょうか。偏見をなくし、当事者を理解しようとする姿勢が、世界中で求められています。認知症になったからといって、人生の喜びや出会い、社会参加の機会が突然失われるわけではありません。大切なのは、私たち一人ひとりが、敬意と包容力、そして根気強さを持って、当事者やその家族が心地よく暮らせる環境を作っていくことです。
また、認知症について考えることに「早すぎる」ということはありません。健康的なライフスタイル、積極的な社会参加、知的な活動、そして適切な医療予防は、発症リスクを抑える好ましい影響をもたらします。日頃からの予防意識は、自身の健康を守るだけでなく、社会全体の認知症への理解を深めるきっかけにもなります。
2026年の「世界アルツハイマーデー」は、「認知症 — 年齢は関係ある?ない?(Demenz – (k)eine Frage des Alters)」というスローガンを掲げています。これは、認知症を「いつかどこかで、誰かに起こる他人事」として片付けるのではなく、今まさに私たちの共生社会を形づくる「みんなの課題」として捉え直そうという呼びかけです。年齢の枠を超えて、誰もが自分らしく生きられる社会を一緒に考えてみませんか。
9月21日~27日は認知症週間で、ドイツ中で認知症をテーマにしたイベントが開催されます。お住いの地域に何があるかは、このサイトの下方にある地図で検索できます。
